予選は好調な走りで1位と4位を獲得。
当日は未明から雨が降り、朝方に雨は上がっていたものの、路面はウエットな状態。
午前8時になり、各チームのAドライバーによる予選(1周ごとのタイムアタック)が開始され、出走各車が果敢にタイムアタックを行う中、
Racing Project LOTAS CLUBの2台も好調な走りで上位のタイムを連続して出していきました。
結果は「241」の鈴木貴大選手が2位に2秒弱の差を付ける2分28秒814を記録してポールポジションを獲得。
「242」の並木重和選手は2分38秒592のタイムで総合4位のポジションとなりました。
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「何が起きるか分からない」相次ぐアクシデント
再び勢いを増した雨の中、午後2時にレースがスタート。
その直後、ポールポジションからスタートの鈴木貴大選手の「241」は、タイヤの発熱に勝る2番手の車両に先行を許しますが、
その後は常に前車と2秒差を保ち続けます。
1周目に大きなアクシデントに見舞われたのは、鈴木泰貴選手が運転する「242」でした。
チームスタッフがピット付近で見守る中、その姿がメインスタンド前にやってきたのは出走15台中の15台目。
チームスタッフは「マシントラブルか!?」と肝を冷やしましたが、実は運転席のウインドウが曇ってミラーが見えなくなり、
事故防止のために後続車に道を譲ったのでした。
この後、鈴木泰貴選手は順位を上げて行きますが、このタイムロスは最後まで響きました。
2位で周回していた「241」の方は、レース開始48分頃に先行車両を抜き去り、再び1位になります。
ところが、その直後、バックストレートからの90度コーナーでわずかにブレーキングミスを犯し、スピンしてコースアウト。
自力脱出できず、救援車両に助けられてレースに復帰。
ここで3分もの時間を要し、先行車両との差は絶望的なものとなります。
「何が起きるか分からない」と言われる耐久レースですが、それを実感する出来事でした。
念願の優勝を達成しチーム全員が感動!
しかし、「241」を駆る鈴木貴大選手は悲観することなく、コースに復帰した後はベストタイムを連発し、レース全体の半分である1時間30分に近
付いた時には先行車両との差を1分50秒まで縮めて給油ピットイン。
先行車両も同じタイミングでピットインし、戦いは次のドライバーに引き継がれます。
ここで「241」のハンドルを握った臼井弘明選手は「雨が好き」という言葉にたがわぬ走りで速い周回を重ね、このレースのファステストタイム2分
28秒068を記録して先行車両をパス。
その時点では、All Othersクラスの車両1台がピットストップを遅らせてトップに立っていましたが、その車両がピットインしたことで再びトップを奪
還します。
そして、3時間の最後の15分間を託された大山茂選手が「241」に残されたガソリンを有効に使いつつ、速さをキープした走りでまとめ上げ、トップ
でフィニッシュ。
念願のAll Othersクラス優勝を飾ったのです(総合1位でしたが、総合順位の表彰は行わない規定)。
なお、「242」は並木重和選手が鋭い走りで順位を上げ、最後に再びハンドルを握った鈴木泰貴選手も奮闘しましたが、最終的には総合8位、86/BRZクラス3位という結果でした。
レースを終え、Racing Project LOTAS CLUBチームの全員が感動に包まれていました。
それは、優勝という結果を分かち合えたことはもちろんですが、モータースポーツの醍醐味に触れ、
一人一人がチームの一員として自らの役割を「やり遂げた!」という思いがもたらしたものでした。
●ドライバー
「ロータスクラブ86協同&臼井」
Aドライバー 鈴木貴大 協同(埼玉)
Bドライバー 臼井弘明 臼井自動車(山梨)
Cドライバー 大山茂 協同(埼玉)
「ロータスクラブ86鈴木&並木」
Aドライバー 並木重和 並木産業(埼玉)
Bドライバー 鈴木泰貴 鈴木モータース(埼玉)
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